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日記と短歌


by papiko

雨の晩だれも知らない十字路のカーブミラーに私が映る


 東京、久々のどしゃ降り。雨は別に嫌いじゃないけれど、夜、布団のなかで雨音に意識を揺さぶられながら眠りを待つのは、どうも苦手だ。
 雨の打つ音が、外の世界の輪郭をリアルになぞって、目を閉じた私の瞼に、夜の町並みをはっきり映し出す。雨で黒く光るいつもの道路、水滴だらけでぼやけた光しか写さないカーブミラー、シャッターの閉まった商店、雨傘を差し少し前かがみで歩く人と、自転車ですれ違う黒カッパの男、雨の滴る郵便ポスト、段ごとに水たまりのできている歩道橋の階段、終わらないようなタクシーのウインカー、溶けだしそうな信号機・・・・・・
 実際に自分は今そこにいないのに、雨の音がなぞるせいで、まるで上空から今現在の景色を見ているような感覚で、光の強弱までも克明に想像できてしまうのだ。それはどこか、自分が死んだあとの世界を想像することに似ている。自分のいる部屋を堺に、どこまでもどこまでも八方に広がる外の世界。雨にぬれずに雨の世界を見ている自分と、雨に濡れながら動き続ける、どこまでもリアルな町並みと。

 だいたい私は、家の中で、外の存在を感じるのが昔から好きじゃない。内弁慶だからか、家の中と外の世界は、完全に切り離されていて欲しいのだ。だから、家で一番苦手な場所は、ベランダだったりする。家なのか外なのか、中途半端なあの場所に立っていると、そわそわ不安定な気分になってくる。どんな晴れた日もほがらかじゃない。ベランダに花を植えたいとも、木の椅子を置きたいとも、ちっとも思わない。ちょっと洗濯物を干すためにベランダに立ったその瞬間から、一刻も早く、家の中に入るか外に出たいと、息苦しくなりながら思う。ベランダに置いてあるスリッパなんかも苦手だ。外に置いてあるから微妙にざらっとしていて、それでいて部屋スリッパの延長みたいなリラックス具合でそこに置いてあって。全然履きたくないから、うちのベランダには、恋人のスリッパしか置いていない。

 昨晩は雨音のせいですっかり寂しく怖い気持ちになりながら眠ってしまい、おぞましい夢をみた。ぼろぼろの恐い鳥たちに、追いかけられる夢。目玉の飛び出したのや、羽の引きちぎれたのや、足のないのや、みんながものすごく怒り狂って、確かな共通の意志をもって、低空飛行で私を追いかけてくるのだ。私は逃げて逃げて、雨で茶色い水の増している田んぼのなかに逃げ込んだ。ずぶずぶずぶずぶ、泣きながら田んぼの真ん中まで逃げ込んで振り向くと、赤いカラスが笑って言うのだ。「カカシになりたいか」。しまった!と思って足を動かそうとすると、動かない。雨の中、泣きべそカカシになっちゃった。金切り声で笑う恐い鳥たち。万事休す。そんな夢。
 東京の雨音は、土がないからか大きくて、建物が多いからか統一感がなくバラバラで、嫌いだ嫌いだ。明日は晴れますように。東京に大雨は似合わない。ふわっとした小雨に降られてちょっと困って、そののあとパッと晴れるのがいい。

***

 グリコアイスPAPICOの新CM「オフィスでドウゾ」編が、大変なことになっている。YシャツにネクタイをしめたV6の岡田准一君が、オフィスでパピコをパキンと割って、椅子をしゃしゃーっと滑らせて仕事をしている女性の席までいき、一本を口に咥えつつ、もう一本をその女性に「ドウゾ」と渡すのだ。あまりにも、ちょっとこれはもう、あまりにも、かっこいい!鼻息が荒くなるレベル!私もこの会社で働きたい。自分の務める会社でもみんな椅子を滑らしながらあちこち移動するけれど、こんなにカッコいい移動の仕方をする人は誰もいない。
 自分のハンドルネームをぱぴこにしてよかったと、こんなにも深く思ったことはない。ハンドルネームの由来とこのアイスとはまったく関係ないけども、CMがあまりにも素晴らしいので、今日から関係あることにしようと思った。最初は硬すぎてうまく食べられず、最後のほうになると絞りすぎるあまり溶けてきて微妙にぬるくなってしまうパピコ、そんな融通の利かないところからつけました、とか、そんな感じのことにしようと決めた。 
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by papiko-gokko | 2008-04-08 21:02 | Diary | Comments(0)