うわのそら papiko.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

日記と短歌


by papiko

押し花のようにあなたの一言を記して閉じる大学ノート


 眠ろうとして目を閉じたら、急激に胸の中が、がらんどうになった。真暗の世界で、いろんな人の声が押し寄せては遠のき、それは夜の海そのもので、淋しさと恐怖に飲まれて泣いた。どこからが空で海で陸なのかさっぱりわからないのに、波の音ばかりが、昼にも増してリアルに響く。見えないのに、声ばかりが胸を這う。愛すべき誰も彼もが、夜の海の向こう側にいる気がした。
 呼吸困難なぐらいに泣いたら、やがてしゃくりあげだした。しゃくりあげるたびに、心臓がひゅわりとひっくり返って、そのたび心臓の内側に飛び散った水滴が少しずつ乾くようで、心地よかった。しゃくりあげているうちに、横隔膜の辺りから疲れと眠気がやってきて、ティッシュの箱を抱えたまま寝ていた。
 たまに夜は、私を、がらんどうにする。がらんどうになると、泣くほかない。泣いてしゃくりあげて心臓をひっくりかえさなければ、直らない。しゃべりすぎた後みたいな、からっぽ。誰に何をしゃべりすぎたわけでもないのに、もうこれからは何も言わないほうがいいんだ、と強く思う。愛すべき人たちが、傷つく場面ばかりが浮かんで、同時に自分の無力をきりきりと実感して、泣くほかない。愛している、どうかどうか健康で、どうかどうか怪我をせずに、どうかどうか心を痛めず、どうかどうか穏やかでいて、多くの時間を笑っていてほしい。夜の海の向こうが、真昼ならばいい。私が真昼にいるとき、どこにも夜の海がなければいい。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by papiko-gokko | 2007-01-24 18:08 | Diary | Comments(0)